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大腸ポリープの切除は大腸ガン予防に有効

ここ最近、急増している大腸がんは、いきなりがんとして現れるのは全体の約1割程度です。残りの9割は、大腸ポリープから徐々に変化して大腸がんに進行していくものです。そのため、がんになる前の大腸ポリープの段階で切除してしまえば、体に負担がかかることなく、大腸がんを防ぐことができます。

大腸ポリープ切除が「究極の大腸がん予防」といわれる所以です。検査で大腸ポリープが見つかったという場合、ポリープの数や大きさ、形などは人によってさまざまです。ポリープがひとつふたつというケースもあれば、10個以上のポリープが発生している人もいます。形状も単純に粘膜が盛り上がっているもの、きのこのように茎のあるもの、また粘膜を這うように広がる扇平なポリープもあります。

大腸ポリープ切除には、検査をしたあとに改めて入院して内視鏡手術を行う方法と、検査と切除を同時に行う日帰り内視鏡手術があります。

かなりの高齢の人や心疾患などの病気がある場合や、ポリープの数や形状により特殊な内視鏡切除を行うケースでは、入院手術が適当な場合もあります。しかし、ポリープの大きさや形状などのいくつかの基準をクリアすれば、日帰り手術で問題ない場合がほとんどであると思われます。

最近では、大腸ポリープを切除するために日を改めての1泊2日入院を推奨する病院が増えてきているように感じます。大腸ポリープ切除後の入院というのは、いわゆる出血や不測の事態がないかの経過観察のための入院であるため、入院中の医療機関側の手間がほとんどかからず、「ただベッドで寝ていて病院にいてもらう」だけの入院ということです。さらにポリープ切除は通常、午後に行う病院が多く、夕方近くに入院して翌日午前中に退院となるので、ベッドの回転率がとてもよくなります(午前と午後にわけて1 日のうちに2 人の患者さんでひとつのベッドを使うことができます)。つまり病院側は入院当日と退院日の2日間の入院費用を算定することができるため、医療業界では、大腸ポリープ切除後の入院は「寝かしておくだけのドル箱入院」とさえもいわれます。「安全、安心のために」を口実に多額の入院費や時間を取られてしまうのは、国の医療費抑制という観点からも疑問を感じざるを得ません。

大腸ポリープは大腸内視鏡の手元から挿入した電気メスや生検紺子といった切除用の器具で切除します。粘膜を切除するというと痛みを感じると思う人も多いようですが、大腸の粘膜には神経がないため、切除で痛みを感じることはありません。ポリープを切除したあとは、大きさによっては、数日間は、飲酒の制限や激しい運動や重い物をもつといった腹部に力がかかる行動は控えるようにするなどの制限がある場合もあります。ポリープの大きさや切除方法などにより、生活の注意点は少しずつ異なりますので医師によく確認してください。また大腸ポリープは一度切除しても、別の場所に別のポリープができることがよくあります。適切な検査間隔で大腸内視鏡検査を受けていくことが肝要です。

大腸がん「開腹手術が圧倒的に減少」 | 健康メモ
https://health-memo.com/2016/07/28/%e5%a4%a7%e8%85%b8%e3%81%8c%e3%82%93%e3%80%8c%e9%96%8b%e8%85%b9%e6%89%8b%e8%a1%93%e3%81%8c%e5%9c%a7%e5%80%92%e7%9a%84%e3%81%ab%e6%b8%9b%e5%b0%91%e3%80%8d/

胃痛や胃の不快症状は要注意、胃がんが隠れているケースも

胃がん対策にピロリ菌除菌

がんの予防ということ視点でもおすすめしたい検査があります。まず、胃がんの予防として挙げられるのが、ピロリ菌感染の有無を調べる検査です。

40代以上の人や、30歳代以下であっても胃痛や胃の不快症状がある人は、胃内視鏡検査で早期胃がんの有無やピロリ菌感染の有無を調べることをおすすめします。前にも述べたように、一度ピロリ菌に感染すると、年齢とともに胃粘膜の萎縮が次第に進んでいき、強い胃粘膜の炎症が持続して、胃がんの発生リスクがより高くなります。

自分で出来る!胃がん検査、ガン胃がん検査セット(ピロリ菌検査含む) | ガンの予防対策と増殖抑制作用を高める
https://malignant-tumor.com/archives/302

胃粘膜の萎縮が高度に進行すると、むしろピロリ菌が生息できないほど荒れた胃粘膜(腸上皮化生)となり、ピロリ菌が消失することもあります。このため、血液検査や尿検査、UBT(尿素呼気試験といわれる袋に息を吹いてピロリ菌を検査する方法) などで、ピロリ菌感染の判定だけを行うのでは、胃がんの早期発見にはつながりませんので、胃内視鏡検査で粘膜の状態や胃がんの有無をきちんと確認することが重要となります。

内視鏡検査でピロリ菌感染がわかった場合は、薬を処方して治療を行います。1次除菌には2種類の抗菌薬と1種類の抗潰瘍薬がセットになった薬が使われるのが一般的です。7日間薬を服用して、その後4週間以上経過してから、ピロリ菌が消えているかどうかの判定検査を行います。

1回目で除菌に成功する確率は、およそ60~70 %程度だといわれています。1回目で完全な除菌ができなかった時は、薬を変更して2回目の除菌治療を行います。2回の治療で除菌できる確率は、95~97% に上ります。
f最近では、風邪をひいた時などに医療機関で必要のない抗生物質を簡単に処方されることが多くなってきており(ウイルス感染に抗生物質は効きません。効果があるのは細菌感染が疑われる時のみです)、ピロリ菌に耐性(抗生物質が効きにくくなってくる状態) ができてしまっていることが問題になっており、除菌率が以前と比べるとかなり低下してきています。

抗生物質のむやみやたらな乱用がここでも大きな問題となっています。ピロリ菌の除菌治療を成功させるポイントは、薬を飲み忘れたり途中でやめたりせずに、医師の指示を守って服用することです。自己判断で薬の飲み方を変えてしまうと、完全な除菌ができなかったり、薬に耐性をもったピロリ菌が現れて、除菌がより難しくなる可能性があります。

ピロリ菌の除菌治療は基本的に2回目までが保険適応となります。2度とも除菌に失敗してしまうと、3回目からは保険適応がなくなり、自費治療となります。3次除菌に関しては、まだ標準的な薬の内容がきちんと決まっていないため、医療機関ごとに使用する薬の種類は異なります。3次除菌を行っている医療機関はまだまだ少ないのが現状ですので、3次除菌を受けたい時はそのことを伝えて、専門の胃腸内科などで相談してください。

また、ピロリ菌は幼少期に感染することが大部分といわれていますので、一度、除菌に成功すれば再発することはまずありません。しかし、一般の人だけに留まらず、ドクターでさえも「除菌さえすれば胃がんのリスクがゼロになる」という勘違いをしている人が多くいます。一般に、除菌によって胃がんになるリスクは30〜40 % 程度減少するといわれています。

除菌をした後も、ピロリ菌の影響で胃粘膜が薄くなった萎縮性胃炎は元には戻らず、薄い粘膜のままです。特に萎縮性胃炎や腸上皮化生のある人は、除菌後も定期的な胃内視鏡検査が必要になりますので注意しください。

女性は30歳代に「乳ガン検査」を欠かさない

マンモグラフィだけでなくエコー検査も欠かさない

乳がんについて、女性は、30歳前半から徐々に増え始め、他のがんに比べて比較的若い頃から注意が必要ながんの代表です。

乳がんの検査で一般的なのが、マンモグラフィと超音波検査です。視触診という方法もありますが、見て触れて診断できるぐらいの乳がんはすでにかなり進行していることが多く、死亡率を下げる効果はないという結果が出ています。

ただし、マンモグラフィで異常がなくてもエコーでがんが発見されるケースもまだまだ多いので注意が必要です。マンモグラフィとは、乳房専用のX線検査のことで、専用の装置で乳房を挟むようにして撮影するため、多少の痛みを感じることもあります。

マンモグラフィは乳がんを白く描出しますが、乳腺も同様に白く写し出されてしまいます。そのため乳腺密度が濃いと乳腺の中に乳がんが隠れてしまい、発見しつらくなってしまいます。

日本女性は欧米女性と比べて乳腺密度が濃い人が多いため、マンモグラフィによる検査が比較的不得意とされて新しい検査方法のため十分なデータがなく、今後のデータの蓄積が望まれる検査のひとつだといえます。

乳房MRI検査は磁気で撮影するため、被ばくしないという利点がありますが、検査費用が比較的高く、撮影時間もマンモグラフィに比べて長く、検査を行える施設が限られているため、大人数を安価にさばく集団検診には不向きだといえます。

世界的に検証されたデータが多いマンモグラフィは検診を継続的に行うと死亡率を20%はど低下させるといデータもありますので、30歳を過ぎたら一度はマンモグラフィと超音波検査を受けてみることをおすすめします。

マンモグラフィを受けてみると自分の乳腺密度が濃いのか薄いのかがわかりますし、薄い場合はマンモグラフィが自分にとって有用な乳がん検査だと認識でき、濃い場合は自費負担となりますが乳房MRI検査などに今後切り替えるきっかけになると思います。

マンモグラフィを受けることによって、がんの有無だけではなく、自分の乳腺の状態を知ることができ、今後受けるべき乳がん検査の戦略を立てることができるという点では非常に有益なことだといえます。ただ漫然とマンモグラフィを受けるのではなく、マンモグラフィの利点・欠点をきちんと理解したうえで検査を受けるようにすることをおすすめします。

乳がん「大きさよりリンパ節」 | 健康メモ
https://health-memo.com/2016/05/19/%E4%B9%B3%E3%81%8C%E3%82%93%E3%80%8C%E5%A4%A7%E3%81%8D%E3%81%95%E3%82%88%E3%82%8A%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%91%E7%AF%80%E3%80%8D/