月別アーカイブ: 2017年10月

アフェマ(一般名:塩酸ファドロゾール水和物)

ノルバデックスやアルミデックスにかわる閉経後乳ガンの薬

製造・販売元
ノバルティス ファーマ株式会社
対象患者
閉経後乳ガン
用法
錠剤を服用する。
有効率
37.5%
副作用
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 食欲不振
  • 腹痛
  • 疲労感
  • めまい
コスト
324円
禁忌
  • 妊婦または妊娠している可能性がある
  • 授乳中
  • アフェマに対して過敏症の既往歴がある

アフェマの紹介

アフェマは、アリミデックスという薬にかわる閉経後乳ガン薬です。投与してすぐに、みられますが、少ない薬です。吐き気や嘔吐がまれに比較的安くて副作用の少ない薬です。ただしアフェマはまだ第一選択薬ではありません。

使いやすい薬

アフフェマとアリミデックスは、幸いなことに有効である群がちがいますので、一方が無効になつたからといって、もう一方が無効であるとは限りません。どちらか一方を処方して、それが効かなくなつた場合にはもう一方を使うというケースがよくあります。

アフェマは一般に、3ヶ月以上処方しませんと効果が出てきません。現在はまだ、長期問投与して再発率を低下させる効果について、アリミデックスほどきちんとしたデータが出ていません。今後の試験の結果が待たれているところです。

ただ臨床からの印象としては、比較的副作用が少なく、外来で服用するだけで腫瘍マーカーや乳ガンが小さくなることが、経験として20~30% の方にみられますので、抗ガン剤にくらべて非常に使用しやすい薬の1つといえます。投与をはじめて最初の1週間から10目前後で、吐き気や嘔吐、食欲不振、腹痛、疲労感、めまいなどの副作用が出ることがあります。

投与中の日常生活

入浴、食事、運動、車の運転、喫煙、飲酒などには、とくに気をつけることはありません。

ロイナーゼ(一般名:L-アスパラギナーゼ)

小児の急性リンパ性白血病に有効

製造・販売元
協和発酵工業株式会社
対象患者
    急性白血病(慢性白血病の急性転化例を含む)、悪性リンパ腫
用法
静脈に点滴注射する。1回の点滴に要する時間は60分。
有効率
75%(リンパ性白血病)、53.8%(細網肉腫(68.9%)、リンパ肉腫など
副作用
  • ショック
  • 気道閉塞
  • 循環不全
  • 脳出血
  • 脳梗塞
  • 肺出血
  • 重篤な急性膵炎
  • 意識障害を伴う高アンモニア血症
  • 肝不全
  • コスト
    5,607円
    禁忌
    ロイナーゼに対して重篤な過敏症の既往歴がある

ロイナーゼの紹介

ロイナーゼは、慢性白血病の中のりパ性急性転化や悪性リンパ腫、あるいは急性リンパ性白血病によく用いられます。

1回目の投与でショックが起きることがある

ロイナーゼは、細菌からつくられた酵素です。患者さんがその細菌に対してアレルギーがあると、ショックなどをおこします。この酵素は、細胞がアミノ酸を利用する効率を悪くして、細胞を飢餓状態に追いこむように作用します。

静脈内の点滴注射では、1回目の投与のときに、ショックやアナフィラキシーというアレルギーなどの症状がよく出ます。また出血や肝機能障害などがおこることがあるので、とくに気をつける必要があります。1回日にこれらの症状がでると、2回目以降の投与ができなくなります。1回目にこれらの症状がなければ、2回目以降は安全に投与できる可能性が高くなります。

肝臓の細胞の機能もおさえられて肝障害が起きる

ロイナーゼを投与すると、肝臓などのようなタンパク質をたくさんつくる場所の細胞の機能もいっしょにおさえられるため、肝障害がおこります。この肝障害は、AST(GOT)やA LT(GPT)が上がるタイプの肝障害ではありません。
アルブミンや凝固因子など、毎日つくられているようなタンパク質をつくることができなくなるタイプの障害です。

凝固因子が非常に減ることから、凝固異常がおこります。まれに、凝固因子が減りすぎたために、脳出血や肺出血などの出血傾向をおこすことがあります。

また、すい臓に負担をかけて急性すい炎をおこすこともあります。点滴はなるべくゆっくりと行います。単剤で用いる場合もありますが、一般にはリンパ性白血病のある治療と別の治療との間で用いたり、あるいはある治療と併用して4週間程度利用されることが多いです。

併用される薬の代表例としては、メソトレキセート、プレドニンなどのような、リンパ性の白血病に使われる薬があります。この系統の薬はロイナーゼしかありませんので、将来的にもしばらく使われていくことになると思います。
投与中の日常生活
血液の凝固異常や出血傾向がみられる場合があるので、皮膚をこすったり、体を温めたり、清拭することはできません。入浴は、シャワーだけにしたほうが無難です。肝機能障害が強く出るので、油の多いものを食べたり、たくさんの量を食べたりといった肝臓に負担をかける食事はひかえます。
薬の吸収が悪くなる可能性があるので、飲酒はできません。ロイナーゼを使う場合、心臓に負担がかかる薬と併用することが多く、その場合には運動もできなくなります。

ロイスタチン(一般名:クラドリビン)

まれな白血病から今後主なリンパ種へと応用されつつある

製造・販売元
ヤンセンファーマ 株式会社
対象患者
ヘアリセール白血病
用法
静脈内に点滴注射する
有効率
70%
副作用
  • 感染症
  • 悪心
  • 発疹
  • 頭痛
  • 体重減少
  • 発熱など
コスト
90,498円
禁忌
  • ロイスタンチンに対して過敏症の既往歴がある
  • 妊婦または妊娠の可能性がある

ロイスタンチンの紹介

ロイスタチンは、最近認められたばかりの新しい薬です。日本では現在、「ヘアリーセル白血病」という非常に珍しい白血病にしか保険が適用されていません。ヘアリーセル白血病は、日本で1年に数十例もない白血病です。2002年の12月ごろには、悪性りンパ腫について保険が承認されることになっています。アメリカではすでに悪性リンパ腫全体に保険が承認されていて広く使われています。

白血病やリンパ腫に効く

ロイスタチンは代謝括抗薬の1つで、副作用としては白血球減少や血小板減少、肝障害などが知られています。ロイスタチンだけでは30~40%の有効率ですが、比較的おとなしく悪くなるような白血病やリンパ腫に効くことが分かっています。
海外では、いくつかの薬と組み合わせた臨床試験が行われて、有効であるということが示されています。しかし日本では残念ながらまだ認められていません。妊婦や妊娠している可能性がある方には投与できません。

投与中の日常生活

白血球減少がなければ、入浴についてはとくに注意することはありません。1~2回の投与では白血球の数が下がることはありませんので、普通の生活をしていてかまいません。

くり返し何コースかを行うと、白血球減少がおこることがあります。その場合には、なるべく清潔にして、入浴を頻繁にしたり、シャワーを頻繁にすることをおすすめします。食事については、白血球減少がなければ、とくに問題にする必要はありません。

白血球の数が少ない場合には、できるだけ火が通ったものを食べるように心がけたり、納豆やヨーグルトなど生菌が入っているものを避けることが重要です。運動ではとくに制限する必要はありません。車の運転も可能です。飲酒や喫煙もとくに問題はありません。

ロイコボリン(一般名:ロイコボリンカルシウム)

メントレキセートや5-FUの使用中に効果を発揮

製造・販売元
武田薬品株式会社
対象患者
葉酸代謝拮抗剤を投与されている。

用法
筋肉注射、あるいは錠剤を服用する。
有効率
テキスト
副作用
過敏症(類似化合物による報告)
コスト
605円
禁忌
なし

ロイコボリンの紹介

葉酸代謝の括抗剤であるメソトレキセートを投与されている患者さんにロイコポリンを使用する場合は、メソトレキセートの作用を止めるために、もしくはおだやかにするために用いられます。また、5-FUを投与されている患者さんでは、5-FUの効果をある程度増強するために用いられます。ロイコポリンだけを用いても抗ガン作用があるわけではありません。

一般に安全に投与できる薬

主な副作用としては、ロイコポリンに対する過敏症がありますが、きわめてまれです。一般には安全に投与できるものです。メソトレキセートを投与したあと、およそ12時間から24時間後に錠剤で経口投与、もしくは筋肉内に投与すると、メソトレキセートでおこる口内炎や角膜障害を予防することができます。

ロイコポリンは単剤ではなく、必ず5dT川あるいはメソトレキセートと同時に使うということになります。大腸ガンではカンプトと5-FU、ロイコポリンの併用が、アメリカやヨーロッパでの標準療法になっています。現在、日本でも試験が実施されています。

投与中の日常生活

投与中の日常生活はとくに気をつける必要はありませんが、口内炎が強い場合には注意を要します。また一般には、UFTや5-FUなどの薬といっしょに使われますので、それらの薬を服用した場合に気をつける必要があることには、注意する必要があります。

ラステット(一般名:エトポシド)

再発例に有効な経口抗ガン剤

製造・販売元
日本化学株式会社
対象患者
  • 小細胞肺ガン
  • 悪性リンパ腫
  • 子宮頸ガン
用法
カプセルを服用
有効率
25.0%(小細胞肺ガン)、5日間投与で44.3%、21日間投与で53%(悪性リンパ腫)、23.5%(子宮頸ガン)
副作用
  • 白血球減少
  • 貧血
  • 悪心
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 倦怠感
  • 口内炎
  • ヘモグロビン減少
  • 血小板減少
  • 脱毛
  • 食欲不振 など
16,614円
テキスト
禁忌
重篤な骨髄抑制がある。ラステットに対する重篤な過敏症の既往歴がある。妊婦または妊娠している可能性がある。

ラステットの紹介

ラステットは、リンパ腫や白血病の再発例に有効な経口の抗ガン剤のひとつで使用頻度の高い経口抗ガン剤。

よいQOLをめざした外来治療で使われる

一般には高齢者で強い治療ができない方、あるいはこれまでに強い治療が行われて再発した場合の外来での治療薬として処方されることが多い薬です。

よいQOLを目標とした外来の治療でよく使われます。悪性リンパ腫、子宮ガン、肺ガンの再発例などで使われます。1週間や2週間、もしくは4週間つづけて投与することがあります。
ただし、急に白血球が減少する場合がまれにありますので、定期的に白血球減少がないかどうかを血液検査でチェックする必要があります。

1種類の薬としては、1回の投与で比較的有効性が高いことが長所です。一方で、ラステット以外の別の薬と併用すると、下痢が強く出ることがあります。ほかの薬と併用されることはあまりなく、単独で使うことが多い薬です。

ウィルス感染症にかかっていたり、ほかの抗がん剤を服用している場合にラステットを投与されますと、強い骨髄抑制が出ることがありますので、必ずほかの薬を飲んでいるかどうかを聞いてから使うことが必要です。

まれな副作用として、食欲不振と下痢が投与の最初のころにある場合があります。最近注目されている肺腺ガンの薬で、イレッサがあります。イレッサが保険で承認されたのち、そのような薬だけでは十分な治療効果が出ない場合に、ラステットなどの経口の抗ガン剤との併用が考えられています。
今後は、そのような臨床試験が行われることになると思います。

投与中の日常生活

入浴ではとくに気をつけることはありません。ラステットは副作用として口内炎がおきることがあります。口内炎がおきたときは、レモンなどビタミンCを含むものや、酸味の強いものを食べると痛くなりますので気をつけましょう。
運動ではとくに気をつけることはありませんが、まれに副作用で貧血がおきることがあります。車の運転や飲酒、喫煙ではとくに気をつけることはありません。

メソトレキセート(一般名:メトトレキサート)

免疫抑制剤としてだけでなく抗ガン剤も古くから認められている

製造・販売元
武田薬品工業株式会社
対象患者
  • 急性白血病
  • 慢性リンパ性白血病
  • 慢性骨髄性白血病
  • 絨毛性疾患(絨毛ガン、破壊胞状奇胎、胞状奇胎)
  • CMF療法:乳ガン
  • メトトレキセート・ロイコボリン救助療法(肉腫(骨肉腫、軟部肉腫など)
  • 急性白血病の中枢神経系および睾丸への浸潤に対する寛解、悪性リンパ腫の中枢神経への浸潤に対する寛解
  • メトトレキセート・フルオロウラシル交代療法
  • 胃ガンに対するフルオラシル抗腫効果の増強
用法
静脈内、髄腔内または筋肉に注射する。また必要に応じて動脈内または腫瘍に注射。
有効率
単剤でおよそ20%
副作用
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 食欲不振
  • 脱毛
  • 白血球減少
  • 貧血
  • ALT(GPT)上昇
  • AST(GOT)上昇
コスト
1,066円
禁忌
  • メソトレキセートの成分に対し重篤な過敏症の既往歴がある
  • 肝障害
  • 腎障害
  • l胸水・腹水

メソトレキセートの紹介

メソトレキセートは最も古い抗ガン剤の1つで、急性白血病やリンパ性白血病などに使われる薬の1つです。

また、絨毛ガンといって、妊娠にともう「胞状奇胎」という腫瘍にともなって肺転移がおこりますが、そのような状態に使われている薬の1つです。また最近ではあまり使われなくなりましたが、乳ガンで「CMF療法」という弱い化学療法を行う場合の代表的な薬の1つでもあります。さらに、骨肉腫や軟部肉腫、ほかの肉腫などで現在も最も使われている薬の1つです。
胃ガンでは、メソトレキセートと5-FUをいっしょに使う場合があります。

短時間で点滴が可能

メソトレキセートは葉酸代謝、つまそりビタミンB6に関する核酸合成の阻害をするという機序が非常にきちんと解明されていますので、昔からずっと使われています。点滴が非常に短時問でできるという利点があります。
リンパ性疾患や絨毛性のガンなどには、標準的な治療の1つとして今後も使われていくと思います。

メソトレキセートを投与して、効果が強く出過ぎた場合や、口内炎が強く出た場合などには、メソトレキセートの効果を弱めるロイコポリンという薬を投与することがあります。これは「ロイコポリン救援療法」とよばれるものです。

吐き気や嘔吐、食欲不振や脱毛がおきますが、人によって個人差が非常にあります。肝障害や腎障害があると、メソトレキセートが肝臓で分解されにくくなったり、腎臓から排泄されにくくなったりします。そのため薬の効果が強く出る場合がありますから気をつけましょう。

投与中の日常生活

メソトレキセートを投与中は一般に、口内炎や下痢、粘膜障害がおきやすくなります。口腔内や肛門周囲などを清潔に保つように気をつけましょう。

食事については、刺激性の高いものや、口にしみたりする酸味の強いものはひかえましょう。下痢をしている場合、飲酒はひかえたほうがよいと思います。まれに肺の障害が出ることがありますので、喫煙量は減らしましょう。車の運転にはとくに気をつける必要はありません。粘膜障害や皮膚障害がある場合には、日光を浴びるのはひかえたほうがよいと思います。

ペラゾリン(一般名:ソブゾキサン)

リンパ腫の経口投与の代表

ベラゾリンは、悪性リンパ腫と成人T細胞性白血病、T細胞性リンパ腫の患者さんに用いられています。

製造・販売元
全薬工業株式会社
対象患者
  • 悪性リンパ腫
  • 成人T細胞白血病
  • T細胞リンパ腫
用法
細粒を服用
有効率
28.3%(悪性リンパ腫)、43.5%(成人T細胞性白血病)
副作用
  • 食欲不振
  • 悪心・嘔吐
  • 下痢
  • 口内炎
  • 脱毛
  • 白血球減少
  • 赤血球減少
  • 血小板減少など
コスト
736円
禁忌
  • 重篤な骨髄抑制がある
  • ペラゾリンに対する重篤な過敏症がある

ペラゾリンの紹介

ベラゾリンは、悪性リンパ腫と成人T細胞性白血病、T細胞性リンパ腫の患者さんに用いられています。

減量、増量を柔軟に行える

一般には400mgの細粒からできています。400mgからはじめて、およそ1200mgまで段階をおって徐々に増量したり、逆に副作用が強い場合には減量したりといったことが自由にできるという利点のある薬です。

ただしペラゾリンだけでは約30%くらいの有効率しかありません。ペラゾリンだけでは非常に効果が弱く、治癒をめざす薬ではありません。強い治療をしたあとで再発したた患者さんや、老齢のために強い治療ができない患者さん、もしくは入院治療を希望せずに、どうしても外来で治療しなければならないという患者さんに対して、好んで使われる場合があります。

日本では一般に、ペラゾリンとラステットという薬が、そのような患者さんによく使われています。両方の薬がどちらも効かなくなるということはなく、どちらかを先に投与して、その薬が効かなくなったら別のほうを投与するというように、一般的には使用します。

別の薬との併用は副作用がおこることがある

帯状疱疹の薬で、ゾビラツクスという薬があります。その薬といっしょにペラゾリンが投与されて重篤な骨髄抑制をおこし、亡くなった患者さんがいました。そのように別の薬が入っていると重篤な副作用が出る場合がありますので、併用している薬が何かと必ず問いたうえで投与するということが必要になっています。

ほかの抗ガン剤でも同じなのですが、ペラゾリンでは実際に亡くなった例がありましたので、とくに気をつけて投与することになっています。

一般に抗ウィルス薬がいっしょに人っていると核酸の合成障害がおきて、悪心や嘔吐が強いだけでなく、下痢や口内炎、脱毛も非常に強くおき、なおかつ白血球減少が非常に長い間つづきますので、気をつけて使用することが必要です。
ほかの薬と併用することは基本的に認められていませんが、これまでにラステットやスタラシドなどといった抗がん剤と併用すると、下痢が強く出たり、消化管出血がおきたという報告がありますので注意が必要です。

投与中の日常生活

投与した最初のころに、食欲不振や悪心、嘔吐が出る場合があります。少量ではじめる場合はとくに心配することはありません。最初のころは少量かせいとらはじめるか、投与する場合に制吐剤(吐き気どめ)をいっしょに投与するように気をつけることが必要です。入浴や車の運転、飲酒、喫煙、日光などについては、とくに気をつける必要はありません。

ベスタチン(一般名:ウベニメクス)

古いが最近注目されている分枝標的薬

製造・販売元
日本化薬式会社
対象患者
  • 成人急性非リンパ性白血病
用法
カプセルを服用する
有効率
(寛解時期)50% 寛解期間は21ヶ月、4年長期寛解率は33ヶ月、4年長期生存率は46.1%、5年生存率は36.1%
副作用
  • 肝臓障害(AST(GOT)、ALT(GPT上昇など)
  • 皮膚障害(発疹、発赤、掻痒感)
  • 消化器障害(悪心、嘔吐、食欲不振など)
コスト
1,857円
禁忌
なし

ベスタチンの紹介

ベスタチンは、成人急性非リンパ性白血病に使われる経口薬です。現在は免疫賦括剤として使用されています。ベスタチンは「アミノペプチターゼ」という酵素を阻害しますので、その酵素がたくさん発現しているガンに効くとされています。

副作用はほとんどない

現在は残念ながら、成人急性非リンパ性白血病にしか保険が承認されていません。しかし肺ガンに対しても、有効性を確かめる試験が現在行われて申請されています。薬の長所としては、副作用がほとんどなく、また飲み薬であること、さらに、2年間ほど飲みつづけると、手術後の再発率が非常に低くなるということがいわれています。

副作用としては、まれに蕁麻疹が出ることなどが知られています。投与しても血液の濃度がなかなか上がらないので、保険で承認されている約3倍の量を使うことが必要だと考えられています。現在さまざまなガンに使われているへいよう抗ガン剤を、ベスタチンと併用する場合があります。

併用する薬の代表例としては、急性非リンパ性白血病の場合には、ダウノルビシンやキロサイドといった白血病の薬剤と併用することが多いです。将来的には、おそらく大腸ガンや肺の扁平上皮ガンで、保険が承認される可能性が高いです。

投与中の日常生活

入浴については全く気をつける必要はありません。食事もとくに気をつける必要はありません。運動も全く気をつける必要はありません。車の運転、飲酒、喫煙も同様です。

フルツロン(一般名:ドキシフルリジン)

消化器ガン、乳ガンの経口治療薬

製造・販売元
日本ロシュ株式会社
対象患者
  • 胃ガン
  • 結腸・直腸ガン
  • 乳ガン
  • 子宮頸ガン
  • 膀胱ガン
用法
カプセルを服用
有効率
14.3%(胃ガン)、39.5%(乳ガン)、29.6%(膀胱ガン)など
副作用
  • 下痢
  • 白血球減少
  • 食欲不振
コスト
726.6円
禁忌
  • フルツロンの成分に対し、重篤な過敏症の既往歴がある
  • テガール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤が投与中、中止後に7日以内

フルツロンの紹介

フルツロンは胃ガンや大腸ガン、乳ガン、子宮頚ガンなどで治療を希望する患者さんに最も多く使われている薬の1つです。とくに外科医が術後に、1日3~4回に分けて投与する例が非常に多い薬の1つです。

通院治療で処方が可能

フルツロンは副作用が非常に軽いということで、通院治療で処方できるということが利点の1つです。短所はとくにありません。一般にはフルツロンだけでは、10数% から30% くらいの有効率です。

乳ガンではエンドキサンを併用したり、大腸ガンや直腸ガンではカンプトなど、ほかの薬をいっしょに投与する場合があります。

フルツロンも含めて、5-FUの系列のきそ薬はすべて、治療の基礎となる薬の1つです。

一般には今後、併用療法がどんどん広げられていくことが考えられます。下痢や食欲不振があまり強い場合には、フルツロンを投与することができません。しかし一時的に中止したり、投与する量を減量するとまた症状が軽くなります。
そのため長く使用することができます。フルツロンは配合剤からできています。それは5-FU単独にくらべるとフルツロンの利点となるのですが、逆に配合されている薬のうち、どれかにアレルギーがあると使えないという場合があります。

投与中の日常生活

入浴や車の運転、喫煙にはとくに気をつける必要はありません。食事については、フルツロンを投与しはじめたころに軽い吐き気などがあるようであれば、食欲の出るようなものに切り替えたり、また飲酒をひかえたりする必要があります。
日光は手足症候群が出たかどうかで、ひかえるかどうかを決めたほうが良いと思います。

プラトシン/ブリプラチン/ランダ(一般名:シスプラチン)

代表的な白金製剤の1つ。多くのガンに有効な薬

製造・販売元
  • 販売元(協和発酵株式会社)
  • 販売元(日本化薬株式会社)
対象患者
  • 睾丸腫瘍
  • 膀胱ガン
  • 腎盂・尿管腫瘍
  • 前立腺ガン
  • 頭頸部ガン
  • 非小細胞ガン
  • 食道ガン
  • 骨肉腫
用法
静脈に点滴注射する。1回の点滴に要する時間は1.5時間~2時間
有効率
30~60%
副作用
  • 急性腎不全
  • 汎血球減少などの骨髄抑制
  • 聴力低下
  • 難聴など
コスト
17,960
禁忌
  • 重篤な腎障害がある
  • プラトシンの成分または他の白金を含む薬剤に対して過敏症の既往歴がある
  • 妊婦または妊娠の可能性がある

プラトシン/ブリプラチン/ランダの紹介

この薬は、睾丸腫瘍や肺ガン、悪性リンパ種、神経芽細胞腫、胃胃ガンなどの代表的なガンで最も強く作用する薬です。

腎障害があると投与できない

この薬は腎臓から排泄されますので、重篤な腎障害がある場合には投与できません。薬を選ぶ場合に、腎障害がないことが基準になります。

尿素窒素やクレアチニンなどの物質の血中濃度ではかるだけでなく、24時間尿から尿中にクレアチニンがどれくらい出ているかを計算して「クレアチニン・クレアランス」という値を出します。その値がある程度以上ないと、この薬を投与できません。

どうしても投与する場合は、値によって投与量を計算して投与することになります。腎臓から排泄されますので、急性腎不全をおこすことがあります。それに注意をするために、点滴の水分量を多くすることが必要です。

この薬は、吐き気を最も強くおこす薬の1つです。そのため、静脈に点滴注射をする場合には、ある程度時間をかけて行うこと、またこの薬を点滴すおうとる前に必ず嘔吐を止める薬を点滴することが重要です。

有効率は非常に高く、この薬が入っていますと、30~40% 以上有効です。
最近ではこの薬が単剤で使われることは少なくなっています。胃ガンでは5-FUの併用、肺ガンでもこの薬以外に、カルボプラチンやフィルデシンなどの別の薬と併用したり、りしゆンパ腫の場合にはサイドシンやアラノシン、キロサイドといった薬と併用することが増えています。

投与中の日常生活

この薬は腎臓に負担をかけるために、脱水症にならないように気をつける必要があります。脱水症になると腎臓に行く血液量が減りますので、腎臓からこの薬の排泄が悪くなります。

この薬剤の血中濃度が高くなると効きすぎてしまいます。そのため、水分を多くとるということが重要です。重篤な腎障害がある場合には、この薬を投与してはいけません。

この薬が、たとえば1日しか投与されてはいけないものが3日も投与されたり、5日投与するという治療内容なのにそれ以上に長く投与されますと、
重篤な腎障害が出ます。その場合、気づいた時点で至急対応しないと、腎臓の機能が戻らなくなることがあります。